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第4章 後編です^^;
もう、忘れてるかと思いますがw

加筆修正をしている間に異動になり4月の慌しさに作業が進まず・・・

ようやく形になりましたのでお披露目することができました^^;

読者は2名ほどだと思いますがw

いよいよ戦闘開始です^^

初の対戦相手は誰なのか? 関羽は勝利できるのか?

気になる方は続きへ GO!w

「こういうことだ」

 軽く投擲された割にはすさまじい勢いで木陰に飛び込んだ石は木々に当たるという玄の予想に反してゴンッと堅いものに当たった。
「さすがに関羽…と言ったところか」
 がさがさと茂みを踏み分けて林道へ出てきたのはがっしりとした肉付きの武将。
 基本装備の剣を腰に差し、左手にはどうやって手に入れたのか丸い盾を持っている。
 先ほど投擲した石はこの盾に止められたのだろう。
「おぬしは…」
 現れた男は全身からただならぬ雰囲気を漂わせながら静かに剣を抜いた。
「久しい…と言うべきか?関羽。我は悪来 典韋。いざ、参る」

 典韋。
 漢の帝を擁し、力をつけ魏の国を興した曹操 孟徳の近衛をしていた豪の者である。
 曹操が長繍軍と戦になった際,張繍軍の軍師賈クの策にはまり危機に陥った曹操を救うために果敢に戦い壮絶な最後を遂げている。
 直接関羽とは戦場でまみえた事はないはずだが関羽は劉備と共に一時期曹操の下にいたこともあるから面識があったとしても不思議はない。

 静かに名乗りをあげゆっくりと間合いを詰めてくる典韋に関羽も手製の薙刀を構え名乗りをあげた。
「関雲長、参る」
 関羽は間合いを詰めようとする典韋に向かって小さく牽制の突きを繰り出す。
 典韋も無理に間合いを詰めるつもりはなく,それを軽く剣で弾きつつ飛びすさり懐に飛び込む機会を窺う。

 様子見程度の軽いただ一合の撃ち合いにもかかわらず実戦の音,空気全てが重苦しい。
 ほんの一瞬の状況の変化…しかし完全に雰囲気に呑まれた玄は息をすることも忘れる程の緊張感に縛られただ固唾を飲むばかりである。

 じりじりと互いの位置をずらしながら二人はにらみ合う。
 剣と薙刀では得意とする間合いが違う。中・長距離で戦えば薙刀、近距離で戦えば剣が有利なのは誰でもわかる。
 もちろん今対峙している二人はそんな武器の利点や欠点は熟知している。
 互いに自分の有利な距離で戦う為にどう戦えば良いかの戦術など双方身体に染みついているのだ。
 肌を刺すような張りつめた緊張感と吸い込まれそうな静寂が周囲を支配する…
 
 永遠に続くかと思われるような,その戦いの静寂を打ち破ったのは典韋であった。無雑作とも思える程に真正面から関羽との間合いを詰めるべく一気に突進していく。
 その早さたるや,第三者として見ている玄ですらかろうじて目で追えるかどうかという程である。
「?…いま…」
 文句の付けようのない踏み込みを見せたはずの典韋の顔に一瞬の驚愕が走ったような気がした玄は小首をかしげる。
「気のせいか?…」
 玄がそう漏らした時には既に典韋は関羽に上段から斬りつけている。
 関羽は薙刀の柄で剣の軌道を滑らかにずらして受け流すと薙刀の石突き(本来は槍の穂先)の部分で典韋の肩口を切りつける。
 典韋は軽く舌打ちをしながら,振り下ろした剣の勢いを殺さずにむしろ踏み込み関羽に背をあずける形で更に間合いを詰めた。
「鉄山靠?!」
 八極拳で有名な背中で体当たりをする技で玄がたまにやる格闘ゲーム等では良く知られた技である。
 もちろんそのものというわけではないのだろうが…
 典韋の攻撃の勢いを殺さずに体全体を使った当て身を関羽はびくともせず受け止め,そのまま薙刀を振り下ろす。
 しかし,間合いを詰められた分石突きで典韋を捕らえられず柄の部分で典韋の右肩を激しく打ち据えるにとどまる。
 その衝撃に一瞬顔をしかめた典韋はそれでも流れを止めることは無く振り切った剣を自分の脇の下から背後の関羽に向けて一気に突いた。
 この密着した間合いではその攻撃を薙刀で捌くことが出来ないと瞬時に判断した関羽は素早く後ろに跳びすさって間合いをあける。
 そして,引いたと同時に踏み込み薙刀の鋭い突きを典韋へと繰り出す。
 典韋も背後から関羽の気配が遠ざかるのを感じると同時に素早く剣での攻撃をキャンセルして体勢を整え関羽と正対している。
 激しく打ち据えられたはずの右肩になんらのダメージも感じさせず関羽の突きを剣で払うと薙刀の柄を伝うように身体を回転させて一気に間合いを詰め関羽の顔面に左手で持った盾をバックブローで叩きつける。
 しかし,関羽はそれを避けようとせず顎を引きむしろ前へ額を突き出すことで受け,至近に迫っていた典韋の腹部へ強烈な膝蹴りを入れる。
「ぐっ!」
 思わず呻きを上げるものの,強烈な一撃に浮かされた身体を関羽の身体に足をかけ,踏み台にすることで無理矢理に制御し蹴った勢いで再び距離を取る。
 そこで再び対峙した二人は動きを止めた。

「ぷはぁ~!」
 あまりの緊張に息をするのも忘れていた玄もようやく息をつぐ。
 今のほんの一瞬のやりとり…
 典韋は右肩と腹部に打撃を受け,関羽は鉄山靠を受け更に額に一撃を受けている。
 しかし,いずれも打撃によるものであり斬撃によるものではない。
 二人の猛将達にとって戦(いくさ)とは1人を倒して終わりと言うものではない。より多くの敵を倒し,軍を勝利に導くのが戦なのだ。
 1人の相手と戦い大きな傷を負ってしまえば,次の相手の前に不覚を取りかねない。
 将として戦線を離脱するような怪我をするのは軍の士気を下げ勝敗を左右する。
 典韋が最初に受けた右肩の打撃も下がって避けようとすれば,薙刀の間合いからは逃れられず致命とは言えないまでも今後の戦いに差し障る程の傷を負っていたかもしれない。 関羽にしても剣での一撃には確実な打ち落としや回避を選択するが,相手の攻撃方法によってはあえて受けきることで相手の隙を突こうとしているように見える。
 結果として,二人は多少のダメージはあるがこれからの戦いには影響がない。
 むしろ今までの戦いは小手調べであり,こここからが本番とも言える。
「これが命のかかった戦い…」
 玄は圧倒されつつも目が離せない。
 きっと不謹慎なんだろうと思っていても湧き上がる熱いものが身体を奮わせてしまうのだ。
 
 そんな玄を尻目に再び二人は裂帛の気合と共に激しくぶつかりあう。
 戦い方に不自然なものは見えず一連の動作において全く淀む部分がない。
 まるで二人で決められた舞を踊っているかのようである。
 しかし、実態は一瞬の判断ミスが命取りとなる生命をかけた戦い。
 それはまさに死合い。

 互いに激しく攻防を入れ替えながら典韋は時には盾で押し返し時には剣で受け流しつつ隙を窺い、関羽は素早い突きで相手を翻弄したかと思えば大降りの一撃で相手の体勢を崩そうとする。
 どちらも決定打を出せずに二十合程も打ち合ったころでどちらからとも無く再び間合いを取り、十歩の距離で動きを止め対峙する。
 あれだけ激しく動いたのに二人の息が切れている素振りはない。
 それが鍛錬のたまものなのか、システム的な理由かは分からないが、きっとどちらでも同じことだ。
「もう一度言おう。さすがだな関羽」
「ふん、まさかお前と対峙する日があるとは思わなかったぞ典韋」
「一度戦ってみたいと思っていた。お前だけでなく張飛や趙雲や呂布。豪傑と言われていた奴とな…俺はまだまだ戦い足りん」
 曹操を守る為に命を落とした典韋は戦場でその力を存分に発揮することがないままだった。
 結果として曹操の命を救ったことにはなるが,一人の武人としては悔いの残る生涯だったのだろう。
「よいのか……早々にこの関雲長を相手に選んで。瞬く間に再びあの世に旅立つ事になるぞ」
「戦って果てるならそれもよし。幸い現世の恨みはここで果たせたことだしな」
 そう言って左手に持った丸盾を掲げてみせる。
「これが長繍のなれの果てだ」
「…どういうことだ?」
 関羽が怪訝な声で聞き返す。
「知らんのか?我らは戦いに敗れれば、敗北した相手に絶対服従を強いられるか、もしくは相手の望む物に変えられてしまうことを」
「………」
 黙り込んだ関羽に動揺は見られないが玄は落ち着かない気分になった。
 ヘルプよりシステムのレクチャーを受けたときに玄はその事実を知っていたからである。
 しかし、負けたら終わりのこの世界に挑むのに負けた後のことを知らせても仕方がないと考え、あえて伝えてなかったのである。
「変えた物は元の相手の能力が高ければ高いほど性能の良い物に変わる。まあ賈クがいなければ何も出来ないような奴だ,こいつもたかが知れてるがな」
「なるほど…ならば貴様を倒せば土間を掃く箒くらいにはなりそうだな」
 関羽が顎髭をしごきながら典韋を挑発する。
「この俺を雑魚扱いするつもりか……」
 典韋の目に剣呑な光が灯る。
 身につけた自分の力を存分に発揮出来ずに舞台から退いてしまった典韋には挑発だと分かっていても聞き捨てならない挑発だろう。
「ふん、この関雲長にしてみれば全てが雑魚よ!」
 即席の薙刀の切っ先を典韋に向けて言い放つとおもむろに振りかぶって袈裟に振り抜いた。
「ぬおっ!」
 関羽の振り下ろしの剣風は十歩離れた典韋の所まで思いがけない程強く届いた。
 しかし、典韋の表情は一瞬の驚愕の後、歓喜の色を浮かべる。
「ふははははっ!これだ!この感じ…俺はこういう戦いを思う存分にしたかった!」
 叫んだ典韋は玄の目には霞みそうな速さで関羽との間合いを詰めて斬りかかる。
 関羽はその上段の斬り下ろしを再び槍の柄の部分で受け流す。正面から受け止めては柄ごと斬られるからだ。
 受け流しで崩れた体勢からでも関羽は鋭く典韋の脇腹を突く。
 典韋はそれを丸盾で防ぐと力で押し返し、更に斬りかかる。
 斬り、払い、突き、そのどれもが凄まじい速さで虚と実とを織り交ぜて繰り出される。 史実における典韋の勇猛さが今!ここで!まさに玄の目の前で証明されている。
 関羽の身を案じながらもその戦いを見て玄は再び湧き上がる感動を抑えきれず身震いし、目頭が熱くなる。
 そして、何よりも玄を更に驚愕させ胸を熱くさせているのはそんな典韋の猛攻を時には受け、時には流し、時には押し返している関羽の動きにまだ余裕が見られることだった。
「………凄い……」
 一瞬たりとも目の離せない二人の攻防に夢中になりながら本当に関羽は自分の力だけで目的を達成するのではないかと思い始めていた。

 そんな二人の攻防に変化が起きたのは更に十合程打ち合った頃であった。
 関羽の大上段からの振り下ろしを素早く身を捻ってかわした典韋が自分の背中を通り過ぎて地を打った関羽の武器を後ろ向きのまま蹴った。
「ぬっ!」
 その結果、短い呻きと共に関羽の手から薙刀が飛んだ。
「やばい!」
 関羽の戦いぶりに油断して手を離していたVS端末に慌てて手を伸ばすが、伸ばそうと思った時には関羽の胸めがけて典韋の剣が真っ直ぐに突き出されていた。
「!」
 思わず目を閉じた玄が慌てて目を開けたときそこには…
「…何で典韋の方が倒れてるんだ?」
 関羽の斜め前方で尻餅をついた体勢で典韋が歯ぎしりをして、関羽を睨みつけている。
 その視線の先には自分の胸の前で手を合わせた関羽がその間に挟まれていた典韋の剣を持ち直した所だった。
「つまり…典韋のあの突きを白刃取りして、なおかつ剣を握ったままの相手を剣ごしに投げ飛ばして剣を奪った…?」
 どういう鍛錬をすればそんなことが出来るのか、というよりそんなことが可能なのかどうかは知らないが現実は目の前にある。
 関羽は持ち直した剣を体勢を崩したままの典韋へ向けた。
「ここまでのようだな……典韋」
 思いがけない戦いの成り行きに一時呆然としていた典韋だがゆっくりと間合いを詰めてくる関羽に不適な笑みを浮かべた。
「確かにそのようだな…しかし」
 素早く後ろに倒れ込んだ典韋はそのまま後転し、その勢いで大きく後ろに跳んだ。
「あの時とは違う!」
 叫んだ典韋は迷い無く関羽に背を向けて走り出し、緩やかに右に曲がる道に消えた。
 典韋がその生を終えた時、典韋は策に嵌まって愛用の武器も具足も手元になかったのである。
 しかし、曹操の身を守るためには引く訳にはいかず徒手空拳のまま押し寄せてくる敵兵を迎え撃たなければならなかった。
 しかし、今は守るべき主君がいる訳ではない。ひとつところに縛られた戦いをする必要はない。
「む、逃げるか典韋!」
 関羽も典韋を追って駆ける。
 手には蹴り飛ばされた薙刀ではなく典韋の剣を持ったままである。
 軍勢を率いての戦いではない。武器を失った典韋を深追いしても伏兵に囲まれたりする可能性はない。
 ここで追いつけば勝敗は決する。
 関羽は将としての勘のようなもので無意識に理解して即座に後を追う。
 しかし、典韋を見失うまいと道を曲がった瞬間。
「うぬぅう!」
 関羽の眼球を激しい熱と光が襲った。
 呻いて剣を取り落とし、膝を着いた関羽には一体なにが起こったのかは分からない。
 典韋の気配はまだ先。他に敵の気配は感じられなかった。
「まずい!」
 第三者的な視点で関羽とは違う角度から全てを見ていた玄には、関羽の死角に入った典韋がその右手から小さな炎の固まりを投擲する姿をかろうじて捉えていた。
 典韋の術レベルはさほどではないらしく大きなものでは無かった。
 身体に当たってもさほどダメージにはならなかっただろうが当たり所が悪すぎる。
 関羽は現世にいた時同様,武器に対する心構えは出来ていた。
 しかし,突然火の玉が飛んでくる様な事態は想定していなかった。
 そして,深夜のため辺りが暗かったことも災いした。
 暗がりに慣れていた目はその小さな光源にも敏感に反応し関羽の視界を奪っていたのである。
 更に典韋が盾の内側から小柄を取り出すのを見るにあたり、玄は決断した。
「関羽!撤退するよ」
 玄は関羽の返答を待つことなくVS端末を操作して関羽を木立の中に走り込ませた。
 しかし、一瞬遅く関羽の背に炎をまとった小柄が数本突き立つ。
 玄の目に映る関羽の体力ゲージが黄色へとく変わる。玄はそれでも慌てずに木立の更に奥へと関羽を走らせ典韋から必死に距離を取る。
 戦闘が始まってしまえば、敵とある程度距離を取らなければ待機モードには移行出来ない。
 典韋との距離が広がりつつあるのを確認した玄は関羽の水の術で小さな水球を呼び出し、背中で燻る炎を消し、衣服を水に浸した。
 さらに、関羽の目の辺りを水で覆う。
 関羽の体力ゲージは更に減少したが、典韋のマーカーは確実に遠ざかっていく。
 しばらくそのまま距離を離し続けた玄は待機ボタンが灰色から白に変わるのを見てほっと胸を撫で下ろしつつ決定ボタンを押した。

 玄の周りに生い茂っていた暗い森が消え、見慣れた部屋の景色と白い蛍光灯の光が戻ってきたのを確認すると玄は大きく息を吐いた。
 こわばった指からVS端末を引き離し汗に濡れた手の平をシーツで拭った。
 そして、ゆっくりと顔を上げると片膝を着いた姿勢の関羽がそこにいる。
 以前聞いたヘルプの説明では体力ゲージは丸1日で約五〇%回復する。現在の体力ゲージは黄色から赤に変わったところ残体力二四。
 つまり、1日半待機すれば全ての怪我が完治し全快することになる。
 もともと関羽の残り待機日数はまだ二日程度あった上に一時間程度の出陣で半日程待機日数が増えているから次に出るときには全快した状態で出陣できる。
 しかし,待機日数の少ない時に大怪我をしたら、回復する間もなく再びフィールドに戻らなくてはならないことになる。
「関羽……」
 玄の小さな呼びかけにゆっくりと立ち上がった関羽の目は火傷で開かないままであり、
玄に対して横顔を向ける形である。
 足下には手製の薙刀が戻ってきている。どうやら結びつけていた剣と一緒に槍も戻ってきたらしい。剣は戻っても槍は戻ってこないはずだったので予想外の幸運だった。
「………私は、負けたのか」
 関羽が唸るように吐き出す。
 玄は見えないと知りながらもゆっくりと首を横に振る。
「あなたは今ここにいますよ。武器は足下に有るし、身体の傷は1日半程で回復する。一騎打ちだから兵士は失ってないし、領土も奪われない」
 玄が淡々と述べる。
「…なるほど。確かにその通りだ」
 それを聞いて一瞬動きを止めた関羽がすぐに肩を震わせ笑う。
「そう言えば、兄者達と放浪していた頃も良く負けたものだったな」
 そう言うと武器を拾った関羽は玄に正対する。その動作はとても目が見えていないとは思えない。
「よかろう。私は先の戦い、あのままでも必ずしも負けたとは思わん。思わんがしかし……お主との約束を守ろう。今は傷を癒す」
 一方的に言い終えた関羽はその場に胡座をかき、武器を抱えたまま頭を垂れた。そのまま回復を待つつもりなのだろう。
「…わかった。よろしく頼む」
 玄は短く返答すると投影モードを終了した。
 VSをそっと机に置き、ベッドに身を投げ出した玄は大きく息を吐く。
 たった一時間ばかりの出来事、しかも自分は何もしていない。
「疲れた………」
 しかし、これが戦いなんだと実感した一時間だった。
 あの命のやりとりをする闘気・殺気。自分の身に害が及ぶ事はないと分かっていてもあの戦場の雰囲気は玄の身体に極度の緊張を強いていたのである。
「一日半…か。次は月曜の夜、何とかあの典韋に勝たなくちゃな。幸い出会った武将は典韋だけだからマップに反応が出てればそれが典韋だと判別できる。
 典韋の武装は剣とオプションの小柄、長繍盾。術はおそらく簡単な火術…必殺技は一つは小柄に炎を纏わせてたあれのはず、典韋ほどの武将になれば多分もう一つ剣を使った技が設定されていてもおかしくない。
 逆に関羽の術能力を考えれば知力的に劣るはずの典韋には火術以外に効果的に使える術は無い。あれば今日のチャンスに使ったはずだ…なんたってあの関羽を倒すチャンスだったんだから…
 今日の戦いを見る限り肉弾戦のみなら関羽に分がある。俺はその動きを邪魔しないように相手の術を無効化、もしくはかわせるように注意を払えばいい。
 そうか!戦いの途中で典韋がいぶかしげな表情をするときがあったのはおそらく操縦者からの操作があったんだ。
 製作者の意図はどうあれ、ここまで武将達の動きが凄すぎると実際に操作して戦うのは得策じゃない。
 俺たちの操作じゃ関羽レベルの達人達の動きにはついていけない気がする。
 やっぱり基本の戦いは関羽に任せた方がきっと生き残れる。
 後は関羽の術と技。水術はおそらく典韋の火術よりもレベルは高いから術発動の予備動作さえ見逃さなければ押さえ込めるはず。
 ただ、威力や効果を知らないままじゃ困るし実際に使う関羽にも必殺技の感覚を掴んでもらった方がいい。必要がなくても二つの必殺技を一度は使っておきたいな…今後も勝ち進むなら絶対に必要なはず…」
 ぼんやりと天井の明りを眺めながらも玄の頭では関羽を勝たせる為にどうすればいいかがめまぐるしくシミュレートされている。
「もし勝てたら、典韋をどうするか…これは相手の意志も確認しないと決められないか。 今後はなるべく早い内に全マップを踏破しておきたいからなんか手を考えないと…」

 関羽の信頼を得、勝ち残るための戦略を練り続けながらいつしか玄は眠りに落ちた。


                             第4章 ~完~
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[ 2008/04/25 23:49 ]

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コメント
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お、更新されてるっすねーw


術・・・そんなのあったっけかwww

相変わらず話の先が読めない・・・w
意外性があるので楽しんで読めるんで続きまってます(゚∀゚)!
優兎 * URL [編集] [ 2008/04/26 23:54 ]
--- ---

>兎さん
楽しんでいただけているようでこちらも嬉しいですw

でも、術とかちゃんとありますんで読み返してくださいね^^;
こっから先は更新かなりやばいと思いますが、更新したときにはまたよろしくっす~^^
* URL [編集] [ 2008/04/29 11:07 ]
--- ---

かなり遅れましたが読ませて頂きました!
最近は色々と忙しくブログを回ることも出来なかったもので^^;

いやぁ、相手は典韋でしたかw
流石に典韋だけあってあっさりとはいかないようですね。
カンウと玄には頑張ってほしいものです!

では、これからも楽しく読ませていただきまする。
咲夜 * URL [編集] [ 2008/05/04 23:26 ]
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